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第48話 “想定外の訪問者”

Auteur: marimo
last update Date de publication: 2026-03-08 20:15:37

 夜の帳が下りた頃、綾乃は新しいマンションのリビングで、一人きりの時間を過ごしていた。

 都心から少し離れた、高層階。

 必要以上に豪奢ではないが、財閥の娘として育った自分にとっては、むしろこの程度の簡素さが心地よかった。

綾乃は、この物件を見た時、現金で即購入してしまった。

相手の不動産屋は、目を丸くして驚いていたが、すぐに入居できるように、書類を揃え、鍵を渡してくれたのだった。

 ――誰の顔色も、うかがわなくていい。

 それだけで、胸の奥に溜まっていたものが、少しずつほどけていく気がした。

 テーブルの上には、スーツケースから出した洋服類がいくつか残っている。

 だが今は、片付ける気力もない。

 ソファに身を沈め、スマートフォンを伏せる。

 和真には、マンションを買ったことを伝えていた。

 幼馴染として、相談相手として。

 ――それ以上の意味はない、はずだった。

 なのに。

 インターホンが鳴った。

 こんな時間に、誰だろう。

 管理人? 宅配?

 モニターを確認しようとして、綾乃は一瞬、動きを止めた。

 胸騒ぎ。

 理由のない、不安。

 それでも、意を決して画面を覗く。

 映っ
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